2ー4

仲良く。
それがストラの目指すものであった。
どうすれば平和に、仲良く人々が生活することができるのか。

書庫に籠ってひたすら考えて、ひたすら悩んだ。たまに気分転換で町に出ていくと領民が笑顔で語りかけてきてくれた。
平和とは何か。それがストラをひと時も休ませることなく困らせた。

そんな時に来た従者。
何度か父から提案の手紙を預かっていたのだが、すべて断っていた。それがいけなかったのか、意地でもアインを送り付けてきたのがこの結果だ。

仲良くの課題。

「まずはアインと仲良くなるべきか……」

打ち解けて話せるように。
ストラは立ち上がるとパタパタと服の裾をはたいた。伸びをすると鼻がムズムズとして、そろそろ掃除の必要性を感じる。

「よし、平和の為だ。俺は動くぞ」

口に出すことが夢への実現の近道と本で読んだのを思い出してから、ストラは右拳を高く上へ突き上げた。

阪マキホ
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阪マキホ

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