あらすじ
東京都内で喫茶店の雇われ店長をしている川上啓吾は、おいしいものが大好きな食道楽である。イケメンすぎるためか「食べたものが売れる」という謎ジンクスがあり、毎日、お店で気ままに食事をすることが彼の大事なお仕事だ。
喫茶店では15時以降に販売されるおにぎりが人気だ。おにぎりに使われているお米は長浜市で作られているお米をおにぎり用にブレンドした「湖北米」で、啓吾が長浜に赴いて田植えをして稲刈りもしている。
東京に秋の香りがし始めたある日、今年の新米が取れたと生産者の横山祥子がサンプルを持ってやってきた。
「今年も無事に収穫できました」
ツヤツヤの新米に舌鼓を打った啓吾は、収穫期の終わりかけに収穫を手伝うために長浜に向かう。
真っ平らの広い大地に沈む夕日、風にそよぐ黄金色の稲穂。
「おいしいは思い出」だ。
このお米には啓吾の思い出が詰まっていた。
- 作品更新日 :
- 2018-11-30
- 文字数 :
- 19,948
- 閲覧数 :
- 1,683