俺は、敵将の首を袋に詰め馬に乗って俺の雇い主がいる本陣へと駆け出した。
ドサッ
「ほら、敵の首だ。約束通り金を貰おうか。」
「ふん、噂通りの様だな。孤狼よ」
「チッ、戯言はいいさっさと金を払え」
俺が、舌打ちをしながらそう言うと雇い主は近くにいた兵士にもってこいと伝えた。
「お待たせしました。こちらが今回の報酬になります。」
兵士が持ってきたのは、袋に詰められた金貨だった。
俺は、それを受け取り中を見る事無く腰につけた。
「中身は確認しないのか?」
「俺の噂を知ってるなら、中身を抜いていたりするとどうなるかわかってるはずだ」
俺は、それだけを言いその場を後にした。
「あの者、何故あそこまで金に固執するのか」
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