「あなた達が考えてる事は当たってます、死んだ時の記憶、両親の記憶や悲しみや憎しみに繋がる記憶は、争いが起きないために消したのです」
「やっぱりそうか…全員嫌な思い出が無いせいであんな虚ろな目になってんだな」
大和さんがほっとしたような顔で聞いていると私は気になる事をカミネスさんに聞きました。
「カミネスさんは、天国を操れるほどの能力があるなら悪魔と天使の争いも止める事も出来るんじゃないですか?」
少し失礼な質問でしたが、これで理由を聞けるならおしみなく聞こうと思います。
「そうですね、やろうと思えば出来るでしょう」
「やろうと思えば…?」
私はその言葉に違和感を感じ、思わず聞き返しました。
「はるか昔の事です、あなた方が住んでる地球や、ここ天国や地獄、全てを作ったのは他の誰でもない、神でした。
神は好奇心で人間という生物や、私達という生物を作り、その生活を観察するのが全ての始まりだったと言われてます、ですのでを作った理由は、能力を持たない私の《神》性格を持った人間という生き物がどういう生き方をするだろうと毎日のように楽しみ見ていました。
人間が死んだら防衛してもらうために作られたのが私達、天使と悪魔でした、
ですが神は死を感じた後、あるルールを天使と悪魔に授けていったのです
天使には人間を守るためなら何をしてもよいという運命が与えられ
悪魔には自由を与えられました。
本当ならば、私一人でなんとかなるものの、むやみに悪魔を殺すのは違反なので
出来ないという訳なのです…」
大天使カミネスが今までの過去を話してる途中大和さんはカミネスの目を直視し、
威嚇するような目で言いました。
「今は神はいないんだろ?だったら…」
「だめなんですよ」
大和さんの言葉に被せるように言いました、。
「私達は天使、神には人間を守るためだけに作られたような生物、そのような者が
神の掟を破るなんて、許されないことなのです…」
「待って下さい!カミネスさん!」
私が大声でカミネスさんを呼びかけると、カミネスさんの視線は私の方に向けられました。
「こ…困るんですよ!私まだ素敵な王子様にもあってないですし、
まだやってない事だってたくさんあるんですよ!」
いいたい事はいいました、後は天使さんの返答を待つだけです。
「素敵な王子様(笑)ですか、確かに素敵な夢です(笑)」
「ちょ…今馬鹿にしましたねっ!!!」
少しカミネスさんがほほ笑んだところ、カミネスさんは袖の中から銃のようなものを出してきました。
「私が彼ら《悪魔》を止めるのは無理なようですが、あなた達なら任せても良いでしょう、
これを受け取ってください」
そういって私達二人に授けられたものは、銃…いや、水鉄砲のような形をした、
ものでした。
「それは天界の空気を圧縮して作られた、銃です、天界の空気には、浄化成分が含んでおり、悪魔の姿も浄化する能力もあるのです、もちろんながら地獄の者は悪魔から
元の姿に戻ったり、悪い心を打ち消す銃のようなものです」
「もらえるならありがたくもらっておくぞ」
大和さんはそういいながら、この場から去って行きました。
すると、カミネスさんは小さな声で何かを呟きました。
「どうかお気をつけて…」
私は一回おじぎをカミネスさんに向かい一礼した後、大和さんについていきました。
「さて、俺はそろそろ行ってくる、外の世界は何があるか分からないからな、
せっかくだから俺の浄化銃も持っといてくれ」
大和さんはそういい、私に銃を預け、帰りの方向へと走ってゆきました。
「大和さん頑張って下さいね!!!」
私はそう叫び、大和さんはそれを聞きつつも振り返ろうとせずに
走りながら去ってゆきました。

コルフーニャ
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コルフーニャ

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