真夜中の散歩
少年Aは犬を連れ真夜中、散歩をしていた。
その犬は前に進もうとしなかった、そのため、少年Aは引きずるようにその犬を連れ歩いた。
少年Aは歩いてる最中考えていた、この夜に大声で叫べば、辺りは一体どういう変化が起きるだろうか、と。
少年Aは犬を見つめながらにっこりと笑い息を大きく吸い込んだ。
しかし、少年Aは息を全て吐いた。叫べなかった、いや、叫ばなかったのだ。叫ぶ条件があまりにも満たしていなかったのだ。
少年Aは歩き続けた、考えながらも。
今度は、少年Aは公園のど真ん中で寝ればどうなるかという事を思い
浮かんだ。公園のど真ん中で寝れば通行人はどんな反応をするだろうか。少年Aは大の字の姿で公園のど真ん中で寝た。
しかし、真夜中の公園には誰一人おらず、結局は注目もされずに
少年Aは寝続けた。犬もまた公園のど真ん中で一緒に寝そべった。
「ココ、こんな真夜中に一緒に寝るのも悪くないよな」
少年Aとココは真夜中の公園のど真ん中で寝そべり、そして、日にちが変わった……………
≪臨時ニュースです、捜索中の綾瀬小恋(あやせここ)さんが死体の姿で発見されました。また、一緒にいた男は公園のど真ん中で寝ており、綾瀬さんの首に犬用の首輪を付け、自宅から公園までリードを付けたまま引き連れたとの情報です。ええ、続いてのニュースです。≫