魅惑のハンバーグ
朝熊日向は友人の如月夕也を誘って芸能界入りし今では彼とアイドルユニットを組んで活動している。
タレント活動の状況は上々で元気で明るく爽やかなキャラクターも評判で仕事はひっきりなしに来ている。
その中でだ、彼はマネージャーが持って来た新しい仕事の話に目をこれ以上はないまでに輝かせていた。
「それ本当ですか?」
「うん、今度の仕事はね」
「美味しいお店の紹介で」
「ハンバーグ特集なんだ」
「それいいですね」
日向はマネージャーに目を輝かせたまま言った。
「俺ハンバーグ大好きなんですよ」
「だからだよ」
マネージャーも日向に笑って応えた。
「今回の仕事持って来たんだよ」
「そうなんですね」
「それで一緒にお菓子もするけれど」
「そちらは俺ですね」
ユニットのもう一人如月も応えた。
「俺がお菓子が好きだからですね」
「うん、それでね」
「お菓子の特集もやるから」
「この仕事受けたんだ、それでね」
マネージャーは二人にさらに話した。
「二人共ハンバーグもお菓子も好きだよね」
「ええ、はっきり言えばどっちもです」
「好きです」
二人もマネージャーにこう答えた。
「どちらも食べられます」
「それも嫌な顔せずに」
「だから二人共出てね、けれどそれぞれの好物の時は」
ハンバーグなりお菓子なりというのだ。
「メインでいくからね」
「わかりました」
「それじゃあその風に」
二人共マネージャーに明るく応えた、そしてだった。
この日の昼食は某ハンバーガーのチェーン店に入った、そこで日向はハンバーガーを何個も勢いよく食べるが。
その彼を見てだ、如月はこう彼に言った。
「ハンバーグの仕事入ったけれどな」
「どうしたんだよ」
「そのすぐ後でか」
「ハンバーガー食うのかっていうんだな」
「それも何個もな。俺も食ってるけれどな」
それでもというのだ。
「御前俺より食ってるからな」
「俺ハンバーグ好きだからな」
こう返してだ、日向はチーズバーガーに美味そうにかぶりついた。そうして元気に食べるつつ言うのだった。
「だからな」
「今みたいにか」
「美味しく食えるんだよ」
「そうなんだな」
「ああ、それで今度の仕事もな」
ハンバーグのそれもというのだ。
「楽しくな」
「食えるんだな」
「そう、そしてな」
「そして?」
「どんなハンバーグ出るだろうな」
今度は仕事の話だった。
「一体」
「それは色々だよ」
当然マネージャーもいる、マネージャーもハンバーガーを食べながらそのうえで日向に対して言ってきた。
「上にチーズ乗せたのとか和風とかね」
「あっ、そうなんですか」
「勿論上に目玉焼き乗せたのもあるしベーコン乗せたのもね」
「いいですね、全部あるんですか」
「そう、そしてね」
さらに言うのだった。
「豚肉メインやチキンバーグもあるし」
「お肉も色々ですか」
「魚肉もあるし豆腐のもね」
「本当に色々ですね」
「正直相当な種類が出るから」
その仕事の時はというのだ。
「バトルみたいになるよ」
「お腹一杯になっても食わないといけないんですね」
「うん、そうだよ」
「そうですか、そこまでハンバーグ食えるんですか」
「えっ、お腹一杯になっても食べるんだ」
「食った分は消化したらいいじゃないですか」
日向はマネージャーに明るく返した。
「そうですよね」
「いや、それはその通りだけれど」
「俺の胃酸は凄い強力なんです、ですから」
「お腹一杯になってもなんだ」
「すぐに消化出来ますから」
だからだというのだ。
「心配無用です」
「そうなんだね」
「はい、ですから」
「お腹一杯になってもなんだ」
「すぐに食えますから、特にハンバーグなら」
大好物故にというのだ。
「安心して下さい」
「その言葉信じさせてもらってもいいかな」
「はい、是非」
「俺も食べもの残さないですから」
如月もマネージャーに言った、だが彼の場合は持ち前の負けん気日向に負けるかという気持ちからの言葉だ。
「頑張って食っていきます」
「仕事の時はだね」
「お菓子もハンバーグも」
「じゃあ如月君もね」
「頑張って食べていきます」
「そうしてね、何店も回るからね」
そうして食べていくこともだ、マネージャーは話した。そしてだった。
日向と如月はその仕事に挑んだ、一店目では普通のハンバーグと目玉焼きを乗せたハンバーグが出てだった。
次はチキンバーグにポークバーグ、そしてだった。
三店目ではチーズと豆腐バーグ、魚肉ハンバーグも出た。
四店目はチーズを乗せたものにベーコンを乗せたものだった、しかも最後の和風ハンバーグは特大だった。
二人でマネージャーと一緒に十時から六時までハンバーグ尽くしだった、当然食べた量も相当だったが。
日向は仕事が終わってだ、満面の笑顔で言った。
「いやあ、最高でしたね」
「何枚食ったんだ、一体」
その横では如月がもう駄目だという顔でいた。
「俺達は」
「一杯食ったな」
「あれだけ食ったのにか」
「満足してるぜ、俺」
「もう沢山とはならないんだな」
「だって俺ハンバーグ好きだからな」
それ故にというのだ。
「だからな」
「平気なんだな」
「そうなんだよ」
こう言うのだった。
「前に言ったよな」
「ハンバーガー食ってた時の話か」
「ああ、腹一杯になってもな」
「気合で消化してか」
「俺の強力な胃酸でな」
自慢のそれでというのだ。
「気合入れて消化してな」
「実際にそうしたんだな」
「それでな」
そのうえでというのだ。
「気合入れてな」
「消化してか」
「ああ、食ってたんだよ」
「どれだけハンバーグ好きなんだよ」
「大好物の中の大好物なんだよ」
日向は如月に言い切った、仕事が終わった帰りの車の中で自分の隣の席にいる彼に満面の笑顔で話している。
「だからな」
「あれだけ食ってもか」
「満足だよ」
「俺には無理だな」
如月は本音を述べた。
「お菓子の話でもな」
「無理か」
「ああ、お菓子はあそこまでボリュームないしな」
ハンバーグ程はというのだ。
「だからな」
「まだあそこまではか」
「食わないしな」
それでというのだ。
「だから明日はな」
「大変じゃないか」
「そう思っているからな」
だからだというのだ。
「しかもお菓子大好きだからな、俺は」
「そうか、けれど今日はか」
「堪えたな」
胃にというのだ。
「正直なところ」
「そうなったんだな」
「ああ、もうハンバーグは暫くはいい」
これが如月の本音だった。
「御前と違ってな」
「けれど俺は明日にでもな」
「ハンバーグ食いたいんだな」
「出してくれたら食うぜ」
日向は如月に明るい笑顔で話した。
「その時はな」
「本当にハンバーグ好きだな」
「あんな美味いものないからな」
やはり明るい顔で言う日向だった。
「絶対にな」
「明日出てもか」
「食うさ、けれど明日はな」
「明日はお菓子だよ」
「御前の好物だな」
「そっちも食うか」
「ああ、頑張っていこうな」
日向は明日の仕事の話もした、そしてその話を運転しながら聞いていたマネージャーは二人に笑って言った。
「さて、食べた後は」
「はい、食べた分だけですね」
「動くことですね」
「二人共レッスンには熱心だけれど」
それで汗をかいてカロリーを消費するからだというのだ。
「カロリー消費してね」
「そうします」
「今日もですよね」
「うん、朝早くも身体動かしたけれど」
ランニングとサーキットトレーニングだ、マネージャーは二人に基礎体力作りとして二人に日課にいしてもらっているのだ。
「夜もね」
「身体を動かして」
「そうしてですね」
「そう、カロリーを消費しようね」
こう二人に言う、二人もそのことはもうするつもりだった。
日向は如月と共にダンスの練習をして汗をかいて今日の分のカロリーを消費した、そしてそれからだった。
二人は寝た、日向は次の日はお菓子だけでハンバーグは食べなかった。だがハンバーグの仕事かr二日後夕食に妹と一緒にハンバーグを食べて満面の笑顔になった。
魅惑のハンバーグ 完
2018・7・24
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