もう少し もう少し

華やかな友人たちは
終わることなき春を楽しむ


ごみ袋を抱えて走る
自分がみじめに思える日もあった


夢は何だったのか
何が本当にやりたいのか
同じ頭で夜のメニューを考える


何も決められない
何も始められない
そんな自分に苛立ってた


育ちゆくきみを見守ること
それがわたしの生きてきたあかし


たくさんのものを手放したけど
かけがえのないものを
この手で選んだ


もう少し もう少し
きみに背を越えられたら
新しい私を始めよう




わずかな時間仕事(そと)に出る
それが唯一の社会(そと)とのつながり


やりがいを求めても
責任を持てずブレーキを掛けて


できることと やりたいこと
それがいつも違うから
いつしか自分を見失ってた


育ちゆくきみがいること
それがわたしの唯一の誇り


何一つ続けられないわたしだけど
今日までともに歩んできた



もう少し もう少し
きみがこの手をはなす日まで
この幸せをかみしめよう


もう少し もう少し
二度と戻らぬ日々を
誇らしく生きよう



もう少し もう少し
そばにいて……

長緒 鬼無里
この作品の作者

長緒 鬼無里

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