第一話 ~再び現れた嵐の女~

 標高三十万メートルを超える山。
 植物は枯れ、頂上ではほぼ空気は無い。
 動物も極僅かにしか生息していない。

 そんな山を幾つか越えると、そこには沼が見えてくる。
 反対側の岸が見えないほどの、広大すぎる大沼だ。
 その沼はいつも途切れることなく強烈な毒素を放っている。
 ほんの一息でも吸うとたちまち全身へと回り、身を焼くような痛みを伴いながら死に至る。

 さらに炎の森や漆黒の渓谷、零度の砂漠を越えると、それは見えてくる。


 全ての人類が恐れた、災厄をもたらす魔物達。
 その全てをまとめる魔王が住んでいるのがここ、『魔王城』だ。
 残虐の限りを尽くし、全人類を支配していた魔王軍。
 その強大さと誇りの象徴だったのがこの魔王城。

 だが、その姿はもうそこにはない。

 あるのは、ただ大量の瓦礫だけだ。
 かつてあったその風貌はもうなく、敗北の傷跡となった。

 

 ほんの数年前。
 ある勇者の一行が魔王城に辿りついた。
 ここに来るまでには過酷な環境があり、大抵の勇者たちはそこで命を落とす。
 なので魔王城まで生きていたのは約数百年ぶりだ。
 魔王城まで来たとしても、魔王軍による最強の布陣に敗れる。

 だが、その勇者達は違った。

 あり得ないほどのパワー、スピードで魔物を蹴散らしたのだ。
 そして魔王も倒し、城を破壊してこの地を去った。


 そして残っているのはこの『魔王城の残骸』のみ。

 その山のような瓦礫の陰に、一軒の小さな小屋が建っている。
 ボロボロで、今にも崩れそうな小屋に男が一人、住んでいた。




 約八畳くらいの小屋の中で横たわっていた。
 俺の寝転がっているこの床は穴だらけで、今にも抜けそうだ。
 そろそろ補修しなければ……。
 だが、そんなことをしようとする気になれない。なぜかというと……。

「…………腹減ったなぁ」

 ここ二、三日の間、水くらいしか口に入れていない。
 外へ食材を獲りに行こうにも、ここ魔王城付近にはほとんど生物はいない。いたとしても今は沼の毒素が流れてくる時期だ。遠くの方まで行ってしまっている。
 幸い、水は魔法で出すことができるから不自由は無い。でも水だけでは腹は膨れなかった。

「ったく……、『魔王』であるこの俺が飢えてるってどんな状況だよ……」

 部下を呼ぼうにもほとんどは勇者にやられ、残った少数の魔族たちは地方へバラバラとなった。
 だが俺はこの魔王城で生まれ、魔王としてこの城を守ってきた。これからもここにいる義務がある。
 代々受け継がれてきた伝統というやつだ。

「……っていうか本当に飢え死にしそうだ………。なにか食い物ないか……?」

 貯蔵の肉はもう無いし、野草も毒で汚染されている。
 このままだと何ヵ月か先まで何も食べずに生きていくことになる……。

「……おっ」

 部屋の隅、雨漏りが落ちてくる場所にキノコが数本生えているのを見つけた。
 赤地に白の水玉模様。いかにも『キノコ』って感じの色だ。
 はたしてこれは食べられるのか……?
 いくら魔王と言っても普通に毒で死ぬからな……。

「……だが背に腹は代えられん。飢え死にするくらいならちょっとした満腹感を得てから毒死したい」

 一つ、根元からもぎ取った。触った感じも普通のキノコだ。
 魔法で手のひらに火を起こし、軽くキノコを焼く。
 なかなかコンガリといい臭いがするじゃないか……。

「結構食べられそうだぞ……」

 もしかしたらイケるんじゃね?
 腹壊すか、普通に食べられるか……。
 未知の体験をしているかのような心境で、ゆっくりと口に近づける。
 だがそのキノコが口に入ることは無かった。

 俺の体は、強い衝撃に吹き飛ばされた。

 突然の出来事に何もできず、壁に叩きつけられる。
 見ると扉側の壁が破壊され、外に蔓延している毒霧が辺りを紫色に染めていた。

 そして、その霧の中にはこちらに歩いてくる一つの人影。
 風に揺れる長い髪にスラッとしたシルエット。右手にはその背には不釣り合いなほどの大剣。
 ようやく姿が見えるまでに近づいた時、俺は息をのんだ。

「いつまでそんなマヌケな格好をしてるんだ? 魔王よ」
「な………、なんで……テメェが…………ッ」

 以前にも聞いたこの声。
 あの手にある大剣で俺や、仲間が負けたのだ。

 紛れもない、俺達を倒した『勇者』アリスがそこにいた。

 数年前と変わらず、その冷ややかな目は絶えず相手を威圧している。金髪ロングの髪が風になびいて凛としている。
 女であるにも関わらず、その武神の如き勢いで我が魔王軍を壊滅させた。
 そんな女勇者が……。

「なぜお前がここにいるんだ!」
「本当にこんなボロ屋に住んでいるんだな……。噂には聞いていたが、滑稽だな。かつての魔王ともあろう奴が……」
「うるせえッ、テメェのせいでこんなことになってんだ!」

 なんだコイツは。
 わざわざこんなクソ厳しい環境に何日もかけて来たのか?
 塩撒いてやる。

 ひっくり返った体勢を直し、アリスと向かい合う。
 見れば見るほど憎らしい。
 その人をバカにした態度も、数年前と同じだ。

「魔王……じゃなかったな。『第九百九十九代元魔王フリード』。貴様に用があってここに来た。一緒に来てもらおう」
「は? いやちょっと待て、何言ってる……」
「後で説明するから早く来い」

 何も恐れることもなく勇者は近づいてグイグイ手を引いてくる。
 待て、俺は魔王だぞ? 一度コイツに負けたとはいえ魔王は魔王だ。
 このままペースに流されてもいいのか?

「ちょ、だから……離せっつってんだろーが!」

 強引に手を振りほどき、勇者を睨みつける。
 あったまキた。
 一回勝ったからって調子に乗るんじゃあないぞ……。
 これでも魔王だ。
 戦闘魔法なんて最強クラスを扱える。

「舐めんじゃあねぇぞクソッタレ……………俺は魔王だ。吹き飛ばしてやるッ」
「………ふん」

 以前より数段魔力は落ちているだろうが、『あれ』を呼びだせるくらいはある。

 久々だが、やってやる。

「ハァッ!!」

 一気に魔力を解放し、足元に魔法陣を展開する。
 魔法陣から黒い霧が噴出し、強風が吹き荒れ始めた。ボロ小屋の所々が吹き飛んでいくが、しかたがない。
 これは召喚魔法だ。
 異世界から、契約を結んだ召喚獣を呼び出す。

「第九百九十九代魔王フリードの名のもとに召喚する、来いッ『漆黒神龍ブ―イオ・ドラゴーネ』!!!」

 噴き出した黒い霧が集まり、だんだんと形が作られていく。
 コイツは悠久の時を生き、災厄を呼ぶ。
 数千年を生きてきた中、その体には傷一つ無し。この魔王の中で最強の召喚獣だ。
 そして…………ついに霧からその姿を現したッ!!

「パミ――――ッ」

「「……………………」」

 …………あれ?
 そこに出現したのは、本来の姿とは程遠い竜だった。
 いや竜なのかこれ。
 確かに全身は闇のように真っ黒だ。
 だが、その体長は一メートルあるかないか。本物の四十分の一くらい。
 睨まれただけで気を失うといわれる鋭い眼光も、コイツにはつぶらな小さい目しかない。
 牙も、ヒゲも全てがグレードダウンしている。

「な、なんだ……? このチビ助……」
「パミ―?」

 なんだよこれ可愛いな。
 魔王軍のマスコットにしようか。

「多分、ずっと大きな魔法を使っていなかったから魔力が衰えたんだろう。以前対峙したあの巨大な龍がこんなのになるほどまでに、な」
「パミ―、パミミ―」

 なんということだ……。
 こんなちっこい奴じゃあの勇者は確実に勝つことはできない。
 ならば………。

「この魔王直々に相手をしt」
「フンッ!」
「ごふぇっ!!」

 瞬間的に間合いを詰められ、脳天へ重い一撃。
 確かに、ブランクを感じる……。
 『パミ―』という声を聞きながら、視界がゆっくりと暗くなっていった。


        ※※※


「う………む…………」

 なんだ……? やけに眩しい……。
 それになんだ? 地面がフカフカだ……。
 懐かしいな、この柔らかさ。
 魔王城にあった俺のベッドのようだ。
 このままもう少し眠って……。

「起きろ」
「あいたァッ!」

 また頭を引っ叩かれた。
 魔王だぞ俺。
 ゆっくりと目を開くと、そこは見たことのない部屋だった。
 どうやら、俺はベッドで寝ていたようだ。
 清潔感あふれる白で統一されている。

「知らない、天じょぶごへェッ」

 寝ている俺の腹に踵が食い込んだ。
 踵落としをしたのはもちろん……。

「戯言を喋らなくていい」
「おま、俺魔王だぞ!? いくらお前が勇者だからってやっていいことと悪いことがあるぞ!?」
「一度私に負けただろう。……ほら、早く起きてこれに着替えろ」

 そう言って勇者アリスは俺に服一着を手渡した。
 着替えろって……。だから俺魔王様ですねん……。

「早く着替えないとこの場で処刑するぞ」
「だーッ、わーったよ。着替えりゃいいんだろ着替えりゃ」

 覚えてろよクソ。
 悔しいが、今の時点で勝てないのは事実だ。
 だがまた力を取り戻してコイツに復讐してやるぜ……。
 文句を言いながらも、俺は手渡された服を着る。

「ほれ、着たぞ。……なんか妙にピッチリした服だな」

 さっきまで俺が着ていた服とは違ってキチッとしている。
 なんか見たことあるような服だが……。

「よし、じゃあ付いてこい」
「へぃへぃ。………ったく何様だよちくしょう」
「勇者様だ」

 アリスの後に付いて俺は扉からこの白い部屋を出た。
 そこに広がっていたのはバカ広いエントランスだった。
 中央には二階に上がるためのデカイ階段。まるで俺の城のよう。
 天井からはこれまた巨大で華やかなシャンデリアが室内を明るく照らしている。
 なかなか、立派な屋敷だ。

「ここは私の屋敷だ。お前を討伐したことで国王から報酬がもらえてな。それで建てた」
「俺討伐されてないけど」
「しぶとく生きてやがったからな」

 お前のとどめが甘かったんだよ。

 胸を剣で貫かれたが、心臓を外れていたんだ。
 その場では気を失ったけど、後でなんとか魔力を使って再生したのだ。
 そして崩壊する魔王城を命からがら脱出し、瓦礫であの小屋を作った。
 いやぁ、サバイバルな生活だった……。
 まぁそのせいでまたコイツと対面することになるんだが。

「で、何でお前の家に俺がいるんだよ。そろそろ帰りたいんだけど」
「帰る……? 何を言ってるんだ?」

 何を言っているって言われても……。
ごく普通のことを言っていると思うが。

「お前は、今日からこの屋敷の執事なんだぞ」

 ……………………………………は?
 待て、ちょっと待て。
 今おかしいことが聞こえたぞ。
 『執事』? この魔王が?

「おいおいおいおいおいおいおい、なに冗談言ってんだ?」
「冗談じゃないぞ。その服だってこの家の執事が着る服装だ」

 あぁ、道理で見たことあるわけだ。
 魔王城の執事の服と少し似ているんだ。
 ………ってそうじゃなくて!

「なんでこの俺が、この魔王が! 勇者の執事をしなくちゃいけねぇんだよ!」
「この頃人手不足でな。執事というのはなかなか力仕事もある。力があって、ちゃんと言うことを聞いて、なおかつ住み込みで働ける人。それでフリード、お前のことが思い浮かんだのだ」
「負けたからって言うことは聞かねぇよ!」
「それはこれから聞かせる」

 そういうとアリスは右腕の袖を捲り、こちらへ手を向けた。
 スラリと長い指。こんな華奢な手からどうやってあんなバカ力が出るんだ?

「フリード、ちょっとこの手に触ってみろ」
「手に触る……? こうか?」

 向けられた手のひらに俺の手をピタリと重ねた。
 触れてみても特に筋肉などは多くなく、普通の女の手だ。

「………フェアトラークッ」
「いってッ!」

 左手のひらから鋭い痛みが全身を駆け巡った。
 すぐさま手を離すと、手のひらからは少量だが煙が出ている。
 コイツ……、魔法を使いやがったな。

「よし、成功だ。これでいい」
「『お嬢様』……、こんないたずらがしたくてわざわざ魔法を…………」

 ……待て、今俺なんて言った?

「ちょっと左手の甲を見てみろ」

 左手の甲?
 目を向けると、そこには何かの紋章のようなものができていた。
 肌に焼けついている焦げ跡のような、だが痛みは無い。
 そんな模様が浮かび上がっていた。

「今お前にかけたのは主従の魔法だ。それは我がスカーレット家の紋章。これでお前も我が家の執事だ、フリード」
「主従の魔法だと……。『お嬢様』、何余計なことを…………」

 まただ。
 俺はさっきから、コイツのことを『お嬢様』と呼んでいる。
 俺の意思関係なく、だ。

「おい『お嬢様』、この魔法を今すぐ解いてこの家から帰らせやがれ! ……………だァ―――ッ、呼びたくないのに『お嬢様』って言っちまうゥゥ――――ッ」
「ちゃんと掛かったようだ」

 確認してんじゃねェ!
 あああああああああああああ! なんか妙な魔法を、よりによってこの魔王に掛けやがって!
 ちくしょう、もういい。

「おい、どこに行くんだ」
「帰る。お嬢様の前にいると調子が狂ってしょうがない。二度と俺の前に姿を見せるな」
「…………この私から半径十メートル以上離れると『主人を裏切った』、と魔法が判断して自動的に罰を下ることに……」
「うあああああああああ! 腕が落ちたァァァァァァァァ!」
「……なる、って言おうとしたんだが、ちょっと遅かったか」
「遅かったかじゃねェ! どんだけ猟奇的な魔法掛けてんだ!」

 ああああクソッ超痛ェ!
 落ちた右腕を拾い、切断面を傷口にくっつける。
 魔王の再生力があれば切断された腕くらいすぐ治るのだ。

 っていうかどうしよう。
 俺、この家から出られないじゃん………。

「さぁ、無駄な抵抗ということは分かっただろ。さっそく働いてもらいたい」
「これは不当な雇用だぞ! 訴えてやるッ」
「人間の法律は魔物には適用されないぞ」
「人間と魔物の種族差別だ!」
「魔王がよくそんなこと言えるな」

 ちくしょう、ハメられた!
 魔法が掛かると、その魔法をかけた者が解除しない限り効力は永遠に続く。
 ということは一生俺はこのままか……?
 あぁどうなるんだ俺の今後……。


        ※※※


「とりあえず、お前の仕事は『炊事』、『洗濯』、『掃除』、『家事全般』………。これらをもう一人の使用人、エリーとしてもらう……………、って聞いているのか」
「帰りたーい帰りたーい帰りたーい」
「…………また『お仕置き』が必要なようだな」
「いや嘘嘘ッ、分かったから!」

 この野郎……、調子に乗りやがって……。
 今に見てろぉ。ぎゃふんと言わせてるわ。
 だが今は無理だ、魔力が無い。
 その時まで待つんだ……。

 ぐるりと屋敷中を案内され、またこのエントランスへ戻ってきた。
 相当広い屋敷で、しばらく運動してなかった俺は疲れてしまった。でもアリスはなんともない。

「それでお嬢様、そのエリーってやつはどこにいるんだ?」
「今は買い出しに行ってもらっている。………あぁ、あと一つ。フリード、お前が魔王だということは誰にも言うな。他言厳禁だ。パニックになるからな」
「へーへー分かりましたよお嬢様」
「もし禁止事項を破った場合、内臓が一つずつ減っていくと思え」
「だからなんでお嬢様はそんな猟奇的なんだ」
「そうだ、その角も折っておくか。魔物とバレたらヤバいからな」
「やめて! これだけはやめてッ。これ魔族の誇りだから!」

 ここで説明しておきたいが。
 『お嬢様』=『お前』or『てめぇ』or『勇者』
 ということである。
 間違っても俺が自分の意思で『お嬢様』と言っていると思わないように。

「……あと子守りも頼みたい」
「子守り? お嬢様子供がいるのか」
「………十歳の娘がいる。今も部屋で遊んでいるだろう」
「へぇー、たった数年でガラッと変わるもんだねェ。……じゃあお嬢様の旦那にも挨拶見たいなのはしといた方がいいんじゃねぇか?」

 その言葉を聞いた時、アリスの顔に曇りが差した。
 あのさっきまでも強気な顔ではなく、少し悲壮感の漂う悲しげな表情だ。
 そしてしばらくの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。

「あの子の父親は……………、いない……。もう、この世には………」
「……それは、いらんことを聞いたな」

 いや違う!
 なんで俺がコイツに同情してんだ。コイツが悲しんだら嬉しいんだろうが。
 ちくしょう雰囲気に流された。

「……そんなことより、しっかり仕事を頼むぞ。……………お、帰ってきたようだ」

 屋敷のどこかから扉が閉まる音がした。
 パタパタと廊下をかけながら現れたのは一人の少女、彼女がエリーなんだろう。
 アリスに似た金髪を揺らしながらこちらへ走ってくる。パンなど色々な食料が入っているらしい紙袋を両手で抱えているようだ。

「アリス様ぁ~、ただいま帰りまし………、あれ? 誰です、その方~?」
「今日からこの屋敷で働くことになった私の知り合いのフリードだ」
「あ、そうなんですかぁ~。よろしくお願いしますね~。私はエリーといいます~」
「あぁ、よろしく」

 『私の知り合い』って……。昔殺し合った仲を『知り合い』にするか。

「それじゃあ私、この食料を厨房に持っていきますね~」
「おい、走るなよ。またエリーのことだから……………」
「………のひゃっ!」

 走り出したエリーは、何もないところで盛大にすっ転んだ。
 紙袋の中が宙を舞い、辺りにぶちまけられた。
 なるほど、ドジっ子か。

「わわわわ! すみません!」
「まったく……、だからもう少し落ち着いて行動しろといつも言っているのに……」

 散乱したオレンジや人参などをかき集め、エリーはまた厨房へ走っていった。
 なんか、慌ただしい人間だな……。

「なんというか……、エリーはしっかり働いてくれるいい子なんだが、ああいうちょっと残念なところがあるんだ……」
「うーむ……」

 あの娘と一緒に働くわけか……。
 もう帰りてぇ……。今後に嫌な予感しかない……。

 今更だけど、『魔王』の俺が『勇者』の『執事』って………やっぱりおかしいよな?




 続く

ぽとふ
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ぽとふ

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