が放たれ
目標の生物に弓矢が刺さる音が聞こえました。
「大和さん…?一体何に向かって弓を放ったんですか!」
「何をいってやがる、俺がクールに悪魔を仕留めたのに気付いてなかったのか?」
「や…やっぱり悪魔って悪い人なんですか!」
「ああ、悪魔の気配が消えた、確実に死んだだろう」
大和さん…百年間もこんな仕事をしていたのでしょうか…と私は疑問に
思った時に、大和さんから私に語り出してきました。
「俺はこの百年に一万体は悪魔を仕留めてきた、理由が無いと思うか?」
「そ、それなりに悪いことをしてるとか」
「それなりにだったらいいんだがな…悪魔と天使の全体の数は最初は同じだったはずなんだが、百年で一万体は悪魔を倒したはずなのに、悪魔の数が天使の数を圧倒的に上回っている。俺が入って一年もたたない頃俺は天使と悪魔が戦ってるところを見ていた、そこで天使は油断したせいか、バランスを崩し悪魔に首を思いっきり噛まれたのが見えたその瞬間だった、噛まれた天使は悪魔になってたって事もあったんだ」
「じゃあ天使を仲間にして、そんなに数が増えちゃったんですか…」
すると、大和さんは少しためらいながら言った。
「いや、天使の数はあまり減ってないんだ、俺の予想だが、あんなに数が増えたんだ、考えられるのは一つだけ、脱走を防ぐための地獄の住人に噛みつき仲間にしたとしか
思えない」
「ひ…人が悪魔になってるんですか…」
「ただの予想だ、間に受ける事はねえよ、それより予備の弓矢をそこから取れ」
驚きを隠せなった私に向かって大和さんは何事もなかったように私に頼みました。
「もし、悪魔が地獄の住人を悪魔にひこんだからって動揺はするなよ、あそこに入った奴はとんでもない悪さをした奴だけだ、そもそも助ける方法も皆無だし、それにもう犠牲者を出さないために俺達は悪魔を全滅させようと思っている、頼むから邪魔だけはしないでくれよ」
悪魔を放っておくと私達も悪魔になってしまうっていうのは分かりました…
「は、はい!」
私が勢い余って返事を返しながら弓矢を渡すと、私は疑問に感じてた事を質問してみた。
「そういえば、なんで弓なんかで悪魔を倒そうとしてるんですか?
銃とかのほうが殺傷力は高いですし、弓矢より遠距離で撃てる銃もありますよ」
私がそう言うと、大和さんは言いなれた口調で話した。
「銃は射撃音がうるさいからここの場所も見つかってしまうし、弓矢の方が扱いやすいんだ、悪魔の弱点、それは脳だからな、音も少ないこの武器で悪魔の脳を捕えたほうがいいんだ、それにクールに倒すのが俺の流儀だからな」
「昔に使われていた武器の使いどころですね!あれ、大和さん携帯が鳴ってるみたいですよ」
私が報告した後大和さんが携帯に触れた瞬間、その携帯は鳴り始めた
ピロピロリー♪ピロピロリー♪
メ、メールかな…
悪魔からメールが来ました♪悪魔からメールが来ました♪
カタッ
「さて、今回もクールに始めるか」と一言言い放ち大和さんは真っすぐ歩いていきます。
「おい論外、一回天界に戻るぞ」
「は、はい!」
私達はここを後にし、一回天界の中に戻る事にした。
天界についた私は一つ気になっていたことを大和さんに聞いてみた。
「大和さん、さっきのメールの相手って一体誰なんですか?」
気になるのも無理不思議ではない、悪魔からメールが来ましたと、というあの音が着信音
なのか疑問に感じたので私はとりあえず聞いてみた。
「これが気になるのか?」とポケットから出したのは、さっき取りだした携帯でした。
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