第5話 湖北の洞窟:西野水道
西に進むと西野水道がありました。西野水道はかつて西野恵荘という人がみんなと協力して作った琵琶湖に繋がるとても重要な水の道です。
道は全部で三つあります。一番新しい道は水が流れているため通れません。歩ける道は二つです。真ん中の道は整備されたトンネルなので、楽に琵琶湖に行くことができます。一番古い道は昔の人が手作業で掘った道なので、まるで洞窟です。
モジャ太郎は無謀にも一番古い道を選びました。入り口の小屋で長靴とライト付きヘルメットを貸してもらいました。犬は連れていけないので、モジャ太郎一人で行きました。
水道の中は本当に暗闇でした。手作業で作ったため、変に通路が曲がっていて中に入ると外の光が届かないからです。ゴツゴツと岩に囲まれた狭い通路をモジャ太郎は恐る恐る歩きました。コウモリもいて、暗闇で目が光っていました。
怖くて怖くて、モジャ太郎は引き返そうと思いましたが、引き返すのも怖かったので、止む無く歩きました。モジャ太郎はやめておけばよかったと後悔しながらも進むのでした。30分ぐらいかけてようやく出口に着きました。水道をでたら辺り一面に琵琶湖が広がっていました。あまりの大きさにモジャ太郎はビックリしました。やり遂げたモジャ太郎はなんだかレベルが上がった気がしました。ちなみにイチは何もしてないのでレベルは1のままです。