3 黒龍王

 『ほら、龍柱が見えてきましたよ。あそこが龍宮の城の入り口になります』
 龍柱とは文字通り、龍の形をした柱のことである。
僕は以前、沖縄を訪れた時にそれを知った。沖縄には沢山の龍柱があるが、
中でも有名なのが那覇市の若狭海浜公園にある、巨大な石の龍柱である。
その龍柱は左右一体になっており、シーサーと同じように向かって右側が口を
開け、左側が閉じているという、いわゆる阿吽の形式になっていた。
 それとよく似た龍柱をくぐり抜けると、さらにその奥には、巨大な
建造物がドドーンと姿を現した。

 そこには鮮やかな朱色の大きな門があり、中に入ると迫力のある紅い
瓦屋根の宮殿があった。朱塗りの柱には派手な龍が描かれており、屋根の正面
にもカラフルな龍の顔があった。更に極めつけだったのは、屋根の両端に
まるでシャチホコの如く、大きな龍の頭部が載っかっていることだった。

「すっげえ!まさに龍王の居城って感じがするなあ」
「ホントに。おとぎ話の本で見た龍宮城ソックリだわ。
まさか本当にあるなんて・・・」
 僕と珠里はその壮大な宮殿の迫力に圧倒されるばかりだった。

 『驚いたでしょう?そうです。皆さんの世界でおとぎ話として
語られている物語には、実は真実も書かれているのです。地上には
地場の乱れによって、稀に異空間への扉が出現してしまう事があります。
そこをたまたま通りかかった人物が、引き込まれてしまうという現象が
起こり得るのです』
「ええ?それじゃあ浦島太郎はそれで龍宮城に行ったってこと?」
『はい。彼は間違いなく異空間の扉を通ってこの世界に来ました』

「そ、それでは玉手箱はどうなのでしょう?それを地上で開いた
途端に、彼は急激に年を取ってしまったと聞いていますが・・・」
 珠里が恐る恐る質問をした。
姫はそれに対して静かに返答した。
『ええ、まず玉手箱というのは比喩です。そしてあのような事態は
こちらと地上の世界との時間軸が異なるために生じてしまった事でした。
彼はその事を知らずに長く留まり過ぎてしまったのです。例えばここで
過ごす一年は、地上では百年にも相当してしまいますから・・・』

 (一年が・・百年!?)
それを聞いた僕達が真っ青になったので、姫が慌てて付け加えた。
『だ、大丈夫です。ご安心下さい。今回の場合はそのようなことがない
ように充分気をつけていますから・・ですがそうは言っても時は刻々と
過ぎて行きます。さあ、急ぎましょう』
 そうして僕達は遂に、龍宮城の中に足を踏み入れたのだった。

 そこには色彩が満ち溢れていた。
しばらくして目が慣れてくると、紅、白、青といった斜めに射し込む光が
実は実体を持った龍そのものであることがわかってきた。

『今、ここにいる龍達は人間界と密接な関係を持っており、それぞれに
役割があります。例えば紅龍は、否定的なエネルギーを浄化する力を
持っていて、人間達が発生させるネガティブなエネルギーを天に散らす
働きをしています。また青龍は、未来にワープする事が出来るので
人間の願いを叶えるために現在と未来を常に行き来しています』
「本当に?それじゃあ僕達は気付かない間にずいぶんと龍神様達に
助けられているって事なんだ?」
『はい、そうなのです。あなた方をここにお連れしたのは、実は
こうした事を知って頂きたかったためでもあるのです・・』
 姫の言葉を聞いた珠里は、真剣な面持ちで言った。
「菊石姫、よくわかりました。それでは地上に帰ったら、私は
この事を人々に伝えて行きたいと思います」
 

 その後、僕達は長い回廊を抜けて幾つかの部屋を通り過ぎたのち、
やがて大きな広間のような空間に辿り着いた。そこで姫は僕達を
背中から降ろすと告げた。
『ここに間もなく黒龍王様がおいでになります』

 その部屋の奥には祭壇がしつらえてあり、その上には龍の彫刻をした
台座に載った大きな鏡が載っていた。また頭上には八角形をした天窓があり、
そこからは虹色の光線が絶え間なく降り注いでいた。
 
 ドーン、ドドーン!!
 やがてどこかから、銅鑼が打ち鳴らされる様な音が響いて来た。
その途端、頭上にある天窓が徐々に開かれて行った。するとたちまち広間は
虹色の美しい光に満たされて行った。
 僕と珠里はしばらくうっとりとしていた。
その光に包まれていると、まるで心地良い温度のシャワーを浴びている
ような、そんな感覚がしたからだった。

 ウオオーンッ!!
 すると突然天上から、獣に似た叫び声が聞こえた。
ハッとして上を見ると、そこには巨大な黒い生き物の顔があり、
ギョロッとした黄色い目玉がこちらを睨んでいた。
(うっ何だコレは!?)
 その大きな目に見つめられた僕は、ギョッとして思わず後ずさった。
珠里もさすがに怯えて全身を震わせている。
 
 やがてその生き物は太くて長い肢体を見せながら、ゾロリゾロリと
ゆっくり下に降りて来た。ワニに似た、その長い身体はあっという間に
広い空間を埋め尽くし、間もなくトグロを巻いて静止した。

 ブルルルルッ
 大きく鼻息をついたその怪物の姿を恐る恐る見た僕は、それが
巨大な一柱の龍であることを認識した。
(デ、デカいっ!!・・)
 菊石姫のざっと三倍はあるだろうか?」黒曜石のように黒光りする
ウロコを持ったその姿は、いつか見た寺の天井画に描かれた龍そのもの
だった。ただ、その鹿に似た大きな角と波打つようなたて髪が、
見事な金色に輝いている所が違っていた。

(この龍が黒龍王なのか?・・・)
そう考えていると、菊石姫が前に進み出て言った。
『黒龍王よ、ようこそおいで下さいました。
ここに連れて参りましたのが、先にお伝えして居りました
人の子でございます』
 うやうやしく告げる姫を上から見下ろしながら、黒龍王は告げた。
『余呉湖の龍神よ、ご苦労であった。どれ?二人とも、
よく顔を見せておくれ。人の子に会うのは久しぶりなのじゃ。
もう少し我に近づいておくれ』

 黒龍王の声は、意外にも優しかった。
そこで僕と珠里は胸をなで下ろし、前に進み出た。
『ふうむ、一人は楽士、そしてもう一人は巫女であるとな。
して、名は何と申す?』
 黒龍王は僕に顔を近づけて尋ねた。
「ハ・・ハイ、僕は橘音弥と言います」
『ほう、良い名じゃ。して、そなたは?』
「私は雨宮珠里・・と申します」
『うむ、そなたの血には特別なものが流れておるようじゃな?
そしてそなたはそれに従って既に巫女となる道を歩み始めているらしい。
よろしい・・ところで音弥とな、その首に下げているのは龍笛かな?
しかもただの笛ではないように見えるが・・・』
 そこで僕は急いで胸元から火竜を取り出すと、両手に
掲げて見せた。

 黒龍王はしばらくの間じっと火竜を眺めた後、こう言った。
『その笛には作り手の魂が込められている。彼には霊力があり、
見えざる世界に棲む我々の声を聴くことが出来た。彼はその笛を
作り上げるために山奥の洞窟にこもり、外界との関わりを絶って
精魂込めて作り上げたのじゃ。よってその笛は神笛となった』
「神笛・・ですか?」
『さよう。従ってその笛を奏でる事が許される者は、稀じゃ。
どれ?そなたはそれに相応しい者なのかな?』
 
 黒龍王はそう言うと、その長く伸びた二本の髭を触手のように
伸ばしてきて、僕の身体を点検するように這わせた。それから
静かに告げた。
『橘音弥とな、そなたの一族にはその神笛の奏者となる宿命を
背負った者が過去にもいたようじゃな?。そしてお前はどうやら
その後を受け継ぐ者らしい。フーム・・・』
 
 そこでブルブルッと鼻を鳴らした黒龍王は、姫に言った。
『余呉湖の龍神よ、そなたの申した通りであった。
この者達は我らの望む役割を果たすだけの力を持っているようじゃ』
『はい、ありがとうございます。きっとお役に立てると信じて居ります』
『よろしい。それでは選ばれし者達よ、まずはあそこにある神鏡の中を
見せてやるとしようか?』
 黒龍王はそう言うと、部屋の奥にある祭壇の上の鏡を示した。
そこで僕達は移動して、その中を覗き込んでみた。

 『さあ、よく見るが良い。この神鏡にはそなた達が住む地上の
世界の全てを映し出す事が出来る。太古の昔より我等は下界の様子を
常に見守っていた。そして龍体を持ったこの日の本の国に特に注目し、
龍の国として特別な応援をして来たのである』
 鏡にははじめ、瑠璃色に輝く地球が映った。そして徐々に下降して行くと、
次には日本列島がクローズアップされ、間もなく富士山の全景が
大きく映し出された。

 『さて、それではこの国の霊山、富士山に注目するのじゃ。
ここにはこの国の最も神聖なエネルギーが集まっている』
 そこで僕達は身を乗り出して、画面に注目した。
間もなく珠里が声を上げた。
「・・あ、あそこ、頂上に炎が見えます!」
「あ、ホントだ!確かに炎が出ている様に見える。だが待てよ、
下のほうからも何か光の筋のようなものが昇って行くのが見えないか?
ほらあそこに・・」
 よく見ると、それはただの光ではなくて、まるで渦のようだった。
それはグルグルとらせんを描くように昇って行き、とぐろを巻く
白い蛇のようにも見えた。その光の渦はものすごいスピードで山すそから
立ち昇り、頂上まで達していた。
「ああ、見て!あの光の渦が今度は山の上のほうからも降りてきたわ!
しかも今度は逆回転しながら・・・」
 画面の上部を見ながら、珠里が叫び声を上げた。

『ふーむ、二人とも流石じゃ。よくわかったな?それではその
心眼をさらに開いて、もう一度よく見てごらん?富士の山の頂きを境に
回転する光の渦がまるで上下を逆さに向けたピラミッドのような形に
見えるであろう?そしてその中心を貫くように一本の光の柱が見えてくるはずじゃ』
 黒龍王はそう言うと、その長い髭で画面の上部を指し示して見せた。

「うわっ本当だ!」
その光景は天と地を結ぶ十字架のようにも見えて、とても神々しかった。
『これは大地を巡る気の流れ、つまり生命エネルギーの動きを示している』
「生命エネルギー・・ですか?」
『さよう、そのエネルギーは大地のものを育成し活性化させる、
神のエネルギーとも言えるものじゃ。天界からは常にそれが降りて来て
おり、富士山を中心にその流れが隅々にまで行き渡る仕組みになっている。
そしてあの渦のように見えるものは、実は龍なのじゃ』
「ええーっまさか?」
珠里が驚きの声を上げた。すると黒龍王は鼻を鳴らして言った。

『フム、驚くのも無理からぬ事であろう。
よいか?我等龍神は天界から遣わされ、天と地の気の流れのバランスを
とり、活性化させる役割を果たしている。あれは天龍と地龍と呼ばれる
特に格の高いもの達じゃ。それ以外にも我等のように自然界の火や水を司る
火龍や水龍、それに雷や風の動きを操るものもいる。
いずれも森羅万象の法則に則ってな・・』

 黒龍王のそのスケールの大きい話に、僕達はただ感心して聞き入る
ばかりだった。
「・・ところで僕ひとつ気になったのですが、さっき見た龍達の動きが
らせん状をしていたのには何か意味があるのでしょうか?」

『うむ、それは良い所に気付いたな?音弥。それでは説明してやると
しよう。実はらせんには、物事や生命の源に働きかけて、人や運を
どんどん発展させて行くエネルギーを持っているのじゃ。我等はその
らせんパワーを活用して働いておる。またその形にも重要な意味がある』
「あ、そういえば神社にある注連縄もらせん形をしているわ!」
『その通り。あの二本の綱は、実は雌雄の蛇が絡み合う姿を表現している』
「へえ、そう言われてみれば・・・」
うなずき合う僕達に、黒龍王はさらに驚くべき事を言った。

『お前達、そればかりではないぞ。そなた達人間の遺伝子構造を表す
DNAの記号も、実は二重らせんをしている』
「ひゃあー、ホントだ!」
 これには全く驚いてしまった。
よく考えてみれば渦巻きをしたらせん形は、まだまだ沢山あった。
例えば竜巻や台風の目、渦潮や銀河系など、どれもが強大なパワーを
持つものばかりだ。そしてそれら自然界の力をコントロールしているのが
龍神達だとすれば、これは本当にスゴい話である。

『さあ、これで我等の事についてはもう充分わかったであろう?
そろそろ本題に入らなければならぬ。お前達をここに呼んだのには
理由があるのじゃ。良く聞け、人の子らよ。そなた達の住む世界は今、
大きな変革の時を迎えている。それは地球全体に及ぶ大きな変化で
次元がひとつ上昇するという事なのである』
 
 僕にはその言葉の意味が分からなかった。
「次元上昇?・・そ、それは一体どういう事なのでしょうか?」
うろたえながら尋ねる僕の目を、黒龍王はじっと見据えて言った。
『ウム、それは地球という惑星が新たな進化の時を迎えたという事なのだ』
「そ、そうなんですか?それでは次の次元に移った後は、一体
どうなるのでしょうか?」
 珠里が不安そうな面持ちで質問した。
それに対して黒龍王は穏やかに告げた。

『天眼の娘よ、次の四次元の世界はこれまでの世界よりずっと明るく
て美しいのだよ。今の世界で人々を苦しめている争いや貧困、病気と
いったものは無くなり、人は真の幸福を味わえるであろう』
「ホ、ホントですか?そんな夢みたいな世界が来るなんて、
とても信じられない・・・」
 僕は正直な意見を述べた。何故ならそれらの問題は、永遠に解決されない
と思える難問ばかりだからだ。人類が抱える戦争や飢餓、貧困など
それら全ての問題が解決されるなんて事が起こり得るのだろうか?
 すると黒龍王は僕の気持ちを読んだかのように言った。

『音弥よ、そなたの考える通り、その変化は容易なことではない。
つまりそれらを乗り越える為にはまた、大きな試練もまたあるという
事なのじゃよ』
 やはり・・そうか?その言葉に、僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
黒龍王はその二つの目をギョロリと回転させてから言った。
『よいか?次元移動の際には大きな規模の変動が起こる。既に近年
この日本でも災害が多発しているであろう?』

「は、はい。大震災が二回、西日本と東日本で発生しました」
「それに火山の噴火も頻繁に起こっています。大型の台風やゲリラ豪雨
などの異常気象も起こっています・・」
 眉根を寄せて答える僕達を横目に、黒龍王は静かに言った。

『人の子らよ、次元移動の祭にはそうしたことが必ず起こるもの
なのだよ。新しい世界に生まれ変わる前にはそれまでに積み重ねてきた
悪いものがそうした形で一気に噴出される事になるのじゃ。しかし、
憂える事はない。これは神の摂理であって、人は必ずこれを乗り越える
事が出来る。そしてその大きな変革を乗り越えた人々の意識は大きく
変わる。それまで心の底に眠っていた神性に目覚める事になるのじゃ』

「人の心に眠る・・神性?」
『そうじゃ、珠里。それが真の霊性というものなのだよ。
現世の人間達は皆、肉体といういわば重い鎧をまとっている。その事に
よって心眼がふさがれ、本来持つ魂の存在を忘れてしまった。そこから
芽生えた不安や恐怖心にさいなまれて無駄な心配や争い事が生まれて、
長い時間を過ごしてしまった。じゃがな、そのような時代はもうすぐ
終わりを告げる。はっきりと申す。この世は変わる。そして光の世界
へと移るのじゃ』

「光の世界?」
『その通りじゃ。我等龍神は、その変化を乗り越えなければならない
人間達を助けるために、この世界に降りて来たのだ』

『・・そしてまた、我等とともに光の世界へと導く助け手となる
人の子を、探し求めていたのである』
 その時突然背後から、別の声が響いてきた。
驚いて振り向くと、そこにはまた別の1柱の黒龍が
悠然と佇んでいた。

『おお、そなたか?実に良いタイミングで現れてくれたな?
紹介しよう、これは我が連れ合いである』
顔をほころばせる黒龍王の隣に、その龍は寄り添うように並んだ。
 その龍は黒龍王よりひとまわり小さく、確かに女性的な印象がした。
そしてその龍は、僕達をじっと見据えて言った。

『我の名は、黒龍姫大王。龍王とともにこの琵琶湖を守護し、
人間界を見守って来た。今述べた通り、我等はそなた達を選び、
この地に招き入れた。それはお前達が今後、それぞれの持つ霊力
を発揮してこの国の導き手となるからである』

『その通り。我等にはそなた達の未来の姿が既に見えておる。
珠里、そなたの霊力は今後ますます高まって、神の言葉を伝える
器となるであろう。また予知能力も芽生え、大事の前にはその力を
発揮して、人々の役に立つ事が出来るであろう。
 そして音弥よ、おのれにはまた別の役割がある。
音にも音魂と言って魂がある。そなたは火竜を吹く事によって
神界の聖なる波動を人々に伝える事が出来る。それは人々の閉ざされた
魂を開かせるきっかけとなるであろう。従って今後そなたは魂の精進に
努め、出来るだけ多くの人々の前でその演奏を披露するが良い。
 良いか?二人とも。お前達は共にこの龍神界と人間界を結ぶ架け橋
となる大事な存在なのじゃ。我等を信じ、それぞれの立場で、今後
この使命を果たして行くことを受け入れてくれるか?』
 二柱の龍王は、そうして威厳に満ちた眼差しを僕達に向けた。

 人々を新たな次元に導く助け手となる使命・・・
それはとてつもなく重い使命と言えるだろう。そしてその道は
恐らく平坦なものとは言えないであろう。
 しかし、この時僕はその役目を引き受けることが自分にとって
ごく自然なことに思えていた。菊石姫との不思議な出逢いに始まり、
間もなく僕は天眼を持つ巫女、珠里と出会った。そうして導かれるように
僕達はこの異世界を訪れる事になり、龍神達が人知れず僕達の住む世界を
守ってくれている事を知る事となった。これにはやはり、常識では考えられ
ない、見えざるものの力が背後で働きかけているように思えてならなかった。
もしそうであれば、これが僕に与えられた運命と言えるのではないだろうか・・?
 そう考えるに至った僕は、迷いなく、こう答えていた。

「わかりました。僕はその役目を引き受けたいと思います」
 これに驚いたのは珠里だった。今までは何をするのにも自分より
判断が遅く、躊躇するのが僕だったから・・・
 そこで珠里はコホンと一回咳払いをすると、胸を張って答えた。
「ハイ、黒龍王様。私もこの使命を喜んで受け入れたいと思います。
どうぞお導きのほど、よろしくお願い申し上げます!」
 
 こうして僕達二人は大きな使命を背負い、また思いも寄らない
未来へと、足を踏み出す事となってしまったのだった。
                  
                       続く
                    

          










神倉万利子
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神倉万利子

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