第10話 助けた亀に連れられて…
モジャ太郎達は余呉湖を一周回ることにしました。余呉湖を回ってると亀が子供達にいじめられていました。モジャ太郎は亀を助けてあげました。
亀はお礼がしたいとモジャ太郎を背中に乗せました。亀は一人乗りなので、モジャ太郎はイチに
「待て!」
と指示しました。すると、イチはピタっと「待てポーズ」をしました。亀に乗ったモジャ太郎は余呉湖の底に沈んでゆくのでした。
余呉湖の底には竜宮城という城がありました。竜宮城では、乙姫様とその家来達がモジャ太郎を出迎えてくれました。
「モジャ太郎さん、亀を助けていただきありがとうございました。お礼にこの竜宮城でゆっくりしていってください。」
と乙姫様に言われたので、近江商人気質のモジャ太郎は遠慮なく、この竜宮城を楽しむことにしました!
豪遊!
まさに豪遊!
三日三晩の大豪遊!
先に竜宮城に来ていた浦島さんという青年とドンチャン騒ぎを繰り返しました。
しかし、四日目になると、モジャ太郎はイチのことが心配になりました。初めは三時間ぐらいのつもりが三日間も居座ってしまいました。モジャ太郎はもう帰ることにしました。帰りに乙姫様から
「これは私からのお土産です。いざという時にきっとお役に立つでしょう。」
と玉手箱というお土産を渡されました。モジャ太郎は亀に乗って再びイチが待つ陸地へ上がりました。
陸地に戻ったモジャ太郎はビックリしました。子犬だったイチがもうすっかり大人の犬になっているではありませんか!これはどういうことかと亀に尋ねると竜宮城の一日は地上では一年にあたるということでした。つまり、モジャ太郎は三年も戻ってこなかったことになるのでした。三年も主人を待ち続けたイチの姿にモジャ太郎はおろか、全米が涙しました。
モジャ太郎とイチの旅はここから、再び始まるのでした。ちなみにイチは三年間何もしてないのでレベルは1のままです。